ニュースレター1月号に書いた文章です
適応疾患について(その1)脳梗塞後遺症、骨折後廃用症候群
・なんらかの疾患で麻痺や拘縮があるか、あるいは疼痛(頸肩腕症候群や腰痛、神経痛など)のある方で、
・寝たきりや車椅子、下肢筋力低下あるいは認知症などで、付き添いなしで一人で歩いて通院することが困難な方、が対象になります。
一番多いのは片麻痺(脳梗塞後遺症)の方です。
動かせない麻痺側の上下肢と共に、健側もつられて運動が制限されてしまいがちです。
動かせる範囲が小さければ、そもそもたいして動きません。
マッサージで関節の可動域を広げれば、その範囲を動かせる可能性もでてきます。
特に筋緊張が高いタイプの麻痺は、すべての関節が緩めば身体のコントロールがしやすくなるのです。
もちろん脳のダメージによってリハビリの効果に限界はくるでしょうし、個人差は大きいでしょうが。
右麻痺はなんらかの言語障害があり、うまく話せないことが多いので気を付けてコミュニケーションを取ります。
左麻痺の方には空間失認の傾向があるといわれています。麻痺側にしびれや疼痛を訴えるタイプがやや多く、また障害のレベルが大きめの方が多いような印象を持っています。
次に多いのが腰椎圧迫骨折や大腿骨骨折後の廃用症候群の方です。
転倒→骨折→寝たきり→認知症というのは、非常に多いパターンです。
痛みがあるからじっとしていると、あっという間に身体が固まってしまいます。
身体の動きが滞れば、そりゃあ頭の動きも滞ります。
力が入って縮こまった筋肉をほぐして、関節が固まらないように動かします。
動くようになった範囲を自動で、他動で、さらに抵抗をかけても動かせるようになれば尚良しです。
痛みは一か月ぐらいである程度治まってくるので(治癒ではないし個人差あり)、医師や看護師の指示を確認しつつ座る、立つ、歩くに挑戦していきます。
コメント