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老化現象について(2)

  • tanaka
  • 2022年2月22日
  • 読了時間: 3分

ニュースレター8月号に書いた文章です。


あっという間に開業から一年が経ってしまいました。

やはり会社にいたときと違い、営業から事務作業からすべてはじめての経験ですし、いろいろ勝手も判らないこともあり全然上手くはいきませんでした。

現実はなかなかに厳しいままで、それはもちろんコロナのせいばかりではありません。独立するとは難しいものです。

それでも皆様のおかげで、少しずつながらも患者さんも増えていき、なんとか一周年を迎えることができました。

本当にありがたいことでございます。


さて、先月の続きの老化現象の基準のまとめです。


老化現象について(その2)


(感覚器系)

聴覚。 耳小骨が固くなり鼓膜から内耳へ振動が伝わりづらくなる。

聴神経は40代から高温域の聴力低下が始まっていき、70歳を過ぎると約半数が老年性難聴になってしまう。

これが80歳以上になると、男性84%、女性73%が難聴。


味覚。 味覚は意外と加齢による変化はしない。健康管理が適切であれば十分な感受性を維持できる。ただし栄養状態の悪化や薬物の服用では低下する。それとやはり塩味の感覚は低下しやすいので、感じにくくなりにくい酸味で減塩の工夫をするとよいとのことです。


嗅覚。 これも加齢による影響を受けにくいが、個人差が大きい。

おおむね40代半ばから衰えだして70代で急速に悪化する。

副鼻腔炎や糖尿病、認知症、パーキンソン病などで低下するため注意。

他にも勿論コロナやいわゆる風邪一般など、味覚嗅覚障害を引き起こす原因は大変多いのです。


視覚。 網膜に届く光の量が減るため、50歳まえぐらいから視力が低下する。

60代0.5、70代0.4、80代0.3、90代0.26。80歳で1.0以上なのは10%。

視力低下で転倒リスク↑。白内障は80代で100%発症。


皮膚。 皮膚弾力の低下。加齢で真皮が80%まで薄くなる。コラーゲンも半分以下

皮膚膜の薄化→バリア機能の低下、乾燥肌。

皮膚感覚の低下→やけど、怪我、転倒のリスク。

50歳以下は0.5℃の差が弁別できるが、65歳以上だと1~5℃に。

汗腺数の減少→外気温への反応が低下。

真皮と表皮の結合がゆるみ皮膚がたわむ。皮下脂肪と筋肉が減るとシワはより目立つ。


男性は病気がなければ、運動能力は年と共に緩やかに低下し急激な変化はない。

ただし血管の病変は速く進むようにできているので、血管の病変は死につながる。

女性は75歳ぐらいから急に運動機能が落ち、中には寝たきりに。

もともと筋肉量が少ないうえに加齢でも減り、また骨も弱りやすいために運動器の老化が早く進む。

ただし男性ほど心身の機能低下が死ぬことには直結しない。

死ねずに不健康なまま生き残るため介護を必要とするのは圧倒的に女性が多く、期間も長くなる。おまけに長く生きるぶんだけ、女性の方が認知症が多いということにもなる。

ピンピンコロリと死ぬまで元気な人は、現実には4%しかいないのが本当のところですから、そこを少しでも改善していこうというところに我々のお役に立てる余地があるかと思うのです。

 
 
 

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