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tanaka

老化現象について(1)

更新日:2022年3月3日

ニュースレター7月号に書いた文章です


さて、お年の割には良いですよ~まだまだ若いですよね~などと云うことはとても多い。

まあ実際、実年齢相応ですよねーなどと言って許されるのは、綾小路きみまろと間寛平ぐらいなものであろうし。

一般には5歳下に言うのがセオリーとされるが、年をとればとるほど個人差が激しい。

結局は他人の年齢など分らないというのが本当である。

だから根拠もなく言っている?はたして?

いやいや、悪いところは見ぬふりをして、少しでもいいところを誉めたおすのが基本ではないかと思われます。

例えば認知症なら、65歳以上の6人に1人。

80代後半では40%。95歳を過ぎると男性の51%女性の84%というデータがありますし、認知症でないというだけでも十分に若いといえる!そんなわけで今回は老化現象の基準をまとめてみました。


老化現象について(その1)


〈心血管系〉

心臓は老化しにくい臓器で、加齢により拍出量はほとんど変化しない。

だから運動習慣によって高齢でも心臓を強く保てる可能性がある。

ただし血管は加齢による変化が大きくて、詰まりやすく切れやすく硬くなって高血圧へ。

60代で50%、75歳以上で70%が高血圧。そして冠状動脈が詰まれば当然心臓はアウトです。


〈呼吸器系〉

肺胞の弾性低下と肺胞数の減少により、呼吸の機能は加齢によって落ちていく。

肺の防御システムが低下するので、肺炎にもなりやすくなる。

なお70歳以上の肺炎患者の7割以上は誤嚥性肺炎。


〈消化器系〉

・咀嚼嚥下機能の低下→誤嚥性肺炎。

死因の第7位で85歳以上の男性と90歳以上の女性が中心。

まして高齢者は複数の慢性疾患があり、死因を一つに特定しにくいため実際には肺炎はもっと多い。

・蠕動運動の低下→便秘。加齢に伴う食事量やADLの低下などの影響もあり。

加齢によって便秘の割合は増える。80歳以上で12%、85~100歳では25%という話もあり。

・括約筋の機能が低下→逆流性食道炎。高齢者の2~3割は、逆流性食道炎を発症。


〈腎泌尿器系〉

腎臓は老化の影響を受けやすい。

糸球体は年とともに壊れ再生しないため確実に減少し、病気がなくても70~80歳で20歳の半分しか機能しなくなる。

病気があるとさらに進行。尿を濃縮する能力が落ちうすい尿がたくさん作られる→夜間尿量の増加→尿失禁。

60歳以上では78%が何らかの排尿の問題を抱えている。

夜に排尿のために3回以上起きる人は、60代で20%、80代で50%。


〈骨運動系〉

・骨量の減少→骨粗鬆症→骨強度の低下→骨折。

女性の骨粗鬆症は60代で急激に高くなって30%、70代で37%、80代で42%。

・筋弾力、腱靭帯の硬化、滑膜の弾力性低下→関節炎になりやすい。

変形性膝関節症をは40代から増加。筋力の弱い女性のほうが多い。

・筋力の衰えは40歳頃から顕著になり80歳までには20代の半分~30%になってしまう。

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