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tanaka

患者さんとの会話

ニュースレター2月号に書いた文章です。

挨拶もそこそこに、何をおいてもその日の身体の状態を聞かねば始まりません。

施術が終わってから「実は昨日から肩が痛くて挙がらない」とか「昨夜ころんで腰が・・・」とか云われることは割とよくあるのですが、問題を知らずに身体に触って施術してしまうのはかなり怖いことです。

また目に見えて気が付くことがあれば、もちろん聞きます。

「この絆創膏は怪我されたんですか?」とか「注射打ちました?」とか。

施術中にだんだんと「明らかに動きがおかしい」とか気づくこともありますし、会話ができなければ中断してスタッフさんに確認します。


会話の基本、天気の話から入るのはお約束。気候は身体の状況と直結するので重要です。

次いで食事のことや便の状況、前回施術以降にどんなことがあった、したかをマッサージしながら聞くことが多いです。

そして最近の不調の原因を患者さんと一緒に推理していったりします。

もちろん寡黙にして欲しい方は必要な情報を得たらしつこくせず、黙々と施術しますが。

ただし会話というのも危なくて、人によって思わぬところにNGがあったりするものです。あくまで施術をよりよくするために、あなたの精神面も含めた身体のことがもっと知りたいのだというスタンスを極力保持し続けるよう心掛けています。少なくとも一定の信頼関係を得るまでは・・・。

まあ身体には関係なくても季節感を出す話は入れていくようにしています。OO家ではどんなお正月でしたか?とか。恵方巻きなんていつからですかね?(正解は全国的には1998年以降)とか。寒いですね→暑さ寒さも彼岸までと云いますしという流れ鉄板です。因みにお彼岸は3月18~24日、9月20~26日。お水取りが終わったら春がやってくるよともよく言われます。お水取りは3月1~14日。←意外と判ってない

「はやいなーもう1日ですね。ところで嘘をついていい日っていつでしたっけ?」「・・・・・2月14日?」「・・え?」

会話の三大禁忌、政治、宗教、野球の話はこちらからはけして振りません。意見が対立する人=なんかあわない人となりがちだからです。それでもそういう話が好きな人もいて、きみはどう思うかねなどと聞いてきがちです。あんまり難しいことを聞かれると、マッサージに集中できずに手が止まってしまいます。

政治に関しては時の政権にゆるく批判的な立場から始めてその都度方向修正するのが最も当たり障りがないかと。宗教は仏教神道ミックスで特に拘りもない平均的日本人なので、あらゆる宗教に大げさなぐらい敬意を表しつつも嘘はつかない方向でいこうかと。野球は世の中阪神ファンばかりではないので、野球の話をしたら主語が阪神とは限らないということです。関西にも意外と巨人ファンがいるのだなという印象を持っています。

だいたい会話はまったく得意ではなく、最初に施術のしくみを説明する数回を除いては、もっぱら患者さんの話を聞く専門になることがほとんどです。当然ながら、患者さんから話すぶんには、なにを語ろうが自由に話してもらっています。昔同僚から人の悪口を共有するのが仲良くなるコツだと教わったけれど、やっぱり苦手なのでそれはあんまり展開しない方向で。逆にすごく面白い話はどんどん相槌を打っている間に、いつの間にか身体の状況とは全く関係ない話題に終始してしまったということもままありますが、それはそれ。特に人生史はどんなものでも、大抵とても興味深いものです。時には人生の先輩としてちょっとした相談することもあるかも。

それと関連して、相手の信用を得るためにこちらの情報も開示していく必要性もあるだろうということもあります。最も害のない話題で子供の話あたりが定番ですが、これもケースバイケースです。

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