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リハビリしてもいいのか問題

  • tanaka
  • 10月8日
  • 読了時間: 3分

ニュースレター11月号に書いた文章です。


そもそもリハビリをしていいのか問題


ところで、マッサージ師がリハビリ的なことをしていいのかどうか?については、実はマッサージ師の中でも意見が分かれるところなのです。

医師が同意したのはあくまで麻痺や拘縮に対するマッサージだけなのだから、それ以上のことをすべきではない。下手にリハビリめいたことをしたら悪化させてしまうかもしれないし、その責任は取れないと考える施術者もいます。

もちろん、それはそれでひとつの立派な見識だと思いますし、分をわきまえて職域に徹するのも大いにありだと思います。

リスクを伴うようなリハビリは、専門の教育を受けた理学療法士などがするべきだと言われれば、それはそれで確かに間違いないことです。

実際、リハビリに関して理学療法士サイドからの例えば具体的な歩かせ方などの指示などがあれば、もちろんそれに従います。まあ現実には指示がある場合でも、肩まわりを柔らかくして下さいとか股関節を重点的にとかいう程度の話がほとんどではありますが。


それに現場ではそうも言っていられない状況になることも多いですし。そもそも一体どこからがリハビリになるのか?という問題もあります。そもそもマッサージ施術の中でキッキングの抵抗運動をしたり、ヒップアップの運動をさせたりすることは普通によくあります。その程度の運動でも、心臓の弱い高齢者にさせるかどうかとなると、その判断はケースバイケースになってくるかと思われます。

座位が保持できるようになってきた→立ち上がり動作に力が入るようになった→立位保持や左右バランスが安定してきた・・・となればちょっと少しでもいいから歩いてみましょうか?となるのが人情です。


おそらくこの歩行訓練をするかしないかが大きな分かれ目となりそうです。

介護保険のサービスと違って、マッサージの施術時間には特に決まりはありません。たとえ30分の時間内にすることでも、リハビリ的なことは医療保険請求とはなんの関係もなくて、施術が終わってから只のサービスでとしてやっているのだという解釈に厳密に云えばなります。

ですから尚更、間違っても事故のないように100%絶対安全なことしかできません。たとえ介護スタッフが普段は軽介助で歩かせている患者さんだとしても、自分でやるときは絶対の自信がもてなければ全介助で歩かせるといったふうになります。

絶対に冒険はせず、一歩一歩ゆっくりと確実にできることを増やしていく感じです。急に力が抜けてガクッと膝折れしても抱えられる程度で。膝折れのリスクがあって、しかも体重が自分が支えられる能力以上の方の場合は、ご本人が希望されていても歩行をお断りすることもありえます。

それに歩かせてたところで、室内~せいぜい施設の廊下ぐらいまでで、屋外には出ません。屋外は歩行者など不確定要素が多すぎるため、対応できない事態が想定されるからです。


それを安全第一やよしと思われるか、やり方が生ぬるいなと感じられるかは、ひとそれぞれということになるかなと。

どのみち施術後の残り時間での運動になりますし、バイタルに関係するほどのレベルにまで負荷がかかることも考えづらいです。せいぜい健康体操レベルに終わっているのが実情なところですが、それでもやらないよりははるかにいいと感じます。

ただしそのレベルの運動など、なにがしか効果が出るいは3か月~年単位の話になはなろうかとは思いますが。

リハビリデイサービスに通いだした患者さんが月単位で向上していくのを見ると、やはり訪問マッサージができる運動量の限界はしれているなと思います。

 
 
 

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