神経整体
- tanaka
- 6 日前
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ニュースレター12月号に書いた文章です。なお、ニュースレターは今号をもってしばらく休止しています。
神経整体を体験してきました
先日、小波津式神経筋無痛療法の勉強をしている整体の先生とお知り合いになり、ついに実費で受けてきました。施術直後は五十肩っぽい痛みが7割ほど軽減し、可動域も大きく改善しました。なにより神経が通るような独特の感覚があり、全身の滞りが流れたようでいろんな意味で元気になったように思います。
小波津式とは昨今流行りの神経整体のひとつです(あくまで僕の理解では)。
そもそも身体のゆがみが万病のもととであるというのが前提として。骨格そのものを直接に矯正することで正していこうとするのがカイロプラクティック。
マッサージ師なら筋緊張のバランスを整えていくことで、正しい骨格に戻していこうとするほうが安全だよねという考え方をするかな。そもそも拘縮改善への道は、身体を良肢位へ誘導していくことだし。実際、その方向性で施術して拘縮やADLだって改善するし効果は出ている。プロとして提供している施術になんらやましいことはないのであるけれども。
しかしいかんせん痛みやしびれに対して即効性が弱いのは事実。歪んでいることで痛みが余計にひどくなっているので、歪みを正せばその余計の部分ぐらいは改善していくでしょうというのが戦略なので、その限界はいかんとも。トリガーポイントも意識してはいるが、悪くはないがそれなりの効果しか出せてないのが現状。
そこでこの神経整体である。筋肉へのタッピングで運動を促すとかまでなら理解できるのだけども。骨でも筋肉でもなく神経そのものにアプローチして、神経をストレッチするとか発火させるとかして改善していこうという話で、すごい可能性があるなと思う。もしそんなことが本当にできるものならば・・・。
で、実際受けてみました。他動的に上肢を軽く動かせるところまで上げていき、そのまま自然に動く方向へ誘導していくというだけの手技で、神経がピクピク反応して勝手に動き出しました。下肢もなんだかムズムズ感というかウキウキ感というか、身体が勝手に反応して動きだす直前みたいな感覚が再現されました。同業者としてこの体験をどう理解して再現したらいいのか頭を抱えてしまいます。
数日後に肩の痛みは再発してきたものの、解釈できた範囲内で受けた施術を自分で再現してみると、痛みを軽減することはできるようにはなってきました。
関節の最大可動域で痛みが出る手前でキープしていると緩んできて、さらにちょっと可動域を広げることができることとか、スーッと自然に関節が正しい位置に動くような感覚もあることとか、矢状面、前額面、水平面の動きではなくて脊柱にテンションのかかる方向にストレッチしてみるとまた違った効果が得られることとか、五十肩には大円筋小円筋をゆるめるだとか、すべての関節に動きを出していく、特に動きの少ない手根骨や足根骨や骨盤にゆとりを出していくと全身に影響するとか・・などなどすでに知っていたことを組み合わせてなんとか理解したかぎりで。
それでもあの神経の通るような感じはなかなか再現できないのだが。その整体の先生いわく、神経の流れた感じとか患者の痛みとかを自身の体で感じ取れるそうなのである。絶対音感みたいにもって生まれた才能なのか?才能の差と云われると絶望しかないのだが。
しかしまあ、なんか違うかもしれないけど新しく判りかけている感覚もあり、患者さんに試してみても、さすがに即座に奇跡は起こらないものの意外と効果成績が良い。色々と大きなヒントはもらえたように思うので試行錯誤していきたいと思う。やはり煮詰まったら、新たな人を会って経験や体験をしてみると、また次の突破口が見つかることってあるものです。
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