ニュースレター12月号に書いた文章です
鍼灸マッサージ師になるには
看護師や理学療法士と同じ国家資格で、授業数も同じぐらい3年間朝から夕方までみっちりあります。
まずは解剖学や生理学、病理学などの西洋医学の基本を学び、医療人として絶対やったらあかんことを押さえます。
そして返す刀で、はり・きゅう・あん摩、マッサージ、指圧の理論と実技、東洋医学なども同じぐらいに学んでいく感じです。
20年前からの規制緩和で、はりきゅう師や柔道整復師の養成学校はものすごく増えて、街には鍼灸院や整骨院がいっぱいできました。
しかしマッサージ師の養成校は、盲人保護の観点から増えていないのです。
近畿圏の晴眼者のあん摩マッサージ指圧師は、毎年125人です。
歴史的経緯から医師法の例外規定として、独立してあん摩マッサージ指圧の施術を行うことが認められています。
マッサージを業としてできるのは医師とあん摩マッサージ指圧師のみで、業務の独占ができることになっているのです。
ところが実際は、整体やカイロ、足ツボ、リラクゼーションなどの名称でのマッサージ類似行為があふれているのが現状です。
ただしあん摩マッサージ指圧師の施術には、医師の同意書により筋麻痺や関節拘縮などの疾患には医療保険の療養費が適用できます。
医師の治療とも競合せずに、健康保険の併給ができます(はりきゅうは併給できない)。
さて資格をとって卒業しても実はまだ何もできない。
教科書にはなんでも治せるようなことが書いてあるけど、その通りにやってもそうそう簡単には治らないのが現実。
実はここからがスタートラインで、いろいろ試行錯誤しながら自分の治療スタイルを見つけていくのである。
まあ総じてマッサージ師はマッサージ馬鹿ですから、自分の施術で相手をいかに楽にできるかばかり考えている傾向があります。
これが理学療法士だったら、相手のどの筋肉をトレーニングさせるのが一番効果的かをメインに考えたりするのでしょうか。
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