年末の女

ニュースレター１２月号に書いた文章です

寒くなってくると、大方の予想通りまたコロナが猛威をふるってきております。

ここは栄養と水分、睡眠をしっかりとって免疫力をつけていかないと！

勿論ちゃんと運動することも免疫力の向上には欠かせません。

身体を動かすとリンパが流れ、免疫細胞の循環が促進されます。

それに筋肉のアミノ酸は抗体のもとになるので、筋肉をつけるほどウイルスに対する抵抗力がアップするそうです。

さて、もうずいぶん前の患者さんですが、いつ行っても時間が年末で止まっているという方がいらっしゃいました。

「年末だからあれも買っておかないと、これも買っておかないとね

、という会話を毎回されます。・・セミのなく真夏でも。

なんだかそこだけ時が止まったような、不思議な感覚でした。

認知症もすすんでくると見当識があやしくなってきて、記憶が昔にかえることはよくある話です。

今まで、明らかにご存命ではないと思われるご両親を心配されていたり、

あるいは赤ちゃんにお乳をやらないといけない！と訴える９０代の女性とか、

私は二十歳だと言い張る方などは割と多く見てきました。

人生で一番輝いていた頃に戻るのだろうなどとも言われていますね。

しかし時間が、日付限定で止まっている方に会ったのは初めてでした。

毎年師走のこの時期になると、何故があの患者さんのことを思い出します。